振り絞って全開で歌うために自分の経験や思ってることを歌ってる
                                                                                                                                                                                   

9/24にリリースされたミニアルバム『LOVELY LOVELY LOVESTORY』はワンダフルボーイズとしては3枚目のCDとなりますが、今作はどんなものを作ろうと思っていたのですか?

S:音源はライブでやっているもので新しいものを入れていくって形だけど、坂本君に大分前に『LOVE STORY』を聴いてもらった時から、これがリードだって言ってたから、今回はタイトルも『LOVELY LOVELY LOVESTORY』にして、この曲をメインにするってことから曲を作っていった。だからってバランスを整えるってことでもないんだけど、やり易かったよね。ミニだし。

 -ミニアルバムという形態も決まってたんですね。

S:決まってました。でもそれだと少し物足りないので
  ライブDVDを付けたいって。曲は現在自分の思ってることを歌詞に出来なかったら、過去に遡って取り出す作業になるんだけど、今回は全曲歌詞が直ぐ出て今あることが形に出来たから、すっごく早く出来ました。

-これまでのアルバムタイトルは、全てそのアルバムに収録されている1つの曲名から由来してますよね。今回は『LOVE STORY』を中心に考えたとのことですが、いつもどんな感じで決めてるんですか?

S:まちまちだけど、別に自分が一番気に入ってる曲とかでもないし、言い易い、3ついきたいってだけで。

-『ビューティー ビューティー ビューティフルグッバイ』と『スローリー スローリー スローリーナイト』、この3つ続くのは決めてるんですね(笑)。

S:そう、3回言いたい(笑)。3回言ったら納得する。

  -どういうことですか?

S:「おい!おい!おーい!!」みたいなことと一緒。「待って、待って、待って!」みたいな。

-念押しみたいな?

S:そうそう。3回言ったら何とかなるみたいな。覚えてもらい易い、言い易いっていうか。Yeah Yeah Yeahsとかめっちゃ悔しい。

-(笑)。

S:やられた!って思った。言葉遊びじゃないけど、ワンダフルボーイズは全部いけるところまで3ついきたい。

-今作は歌詞が直ぐに書けたということですが、Sundayさんはいつもどんな風に曲作りをされているんですか?

S:電車に乗ってたり歩いてたりスケボー乗ってたりっていう移動中になんとなくメロディーが思いついて、それをずっと覚えていて、またバイトの休憩中とかに反芻させて、頭の中でほぼ全部作ってから楽器を弾く。

-へぇー、珍しいですね。一部なら分かるんですけど、ほとんど頭の中で作るんですか?

S1コーラスくらいは。例えば”ダンスをしてたのさ”って思いついたら、ずっと1週間位”ダンスをしてたのさ”って「これいいよな~」って過ごしてて、こういうことあったなとか段々思い出してきて、”ガラス張りの前で”とか”イエイイエイイエイ”とか頭の中で入れていって、ある程度出来てきたらピアノ弾いてこんなコードになるんだとか思って。

-ギターではなく、ピアノなんですね。

S:そうね。曲調によっては頭だけでやったのを「ギターは多分コードこんな感じだから弾いて」ってメンバーに言って演奏してもらったのにスコーンと乗せることもある。

-では歌詞は同時に出てきてるんですか?

S:歌詞が同時に出てこなかったら逆に不採用。忘れるから。それかピアノで出たとこ勝負でバーンと弾いてみて思いついたら曲にするってこともあるけど。基本的に絶対メモリーしないようにしてるから。

-そこに驚きました。じゃあ歌詞を書きためることもないですよね?

S:ないです。基本的に「CD作るので曲作りましょう!」って言われて書くまで何もない。

-えー!

S:忘れそうなとこだけメモ程度はするけど…。

-変わっていっちゃったりすることもありますか?

S:たまにあるかな。

-でもメロディーと一緒だから覚えておけるってことなんですね。

S:そうそう。

Sundayさんの音楽は「マジであったことポップミュージック」という言葉にも象徴されるように、ご自身の体験から出来ているものが多いと思うのですが、歌詞の内容としてはラブソングと音楽や音楽のある場のことが多いですよね?

S:ほぼそれだけです。テーマは。

-それはどうしてなんですか?

S:自分はあんまり歌が上手くないけど、本当に思ってることとかあったこととか言っていったら、めっちゃおもろいんちゃうかなと思って始まったから。あったこととか思ってることじゃないと気持ちが入らない。擬似的な体験とか思ってもないことの歌は直ぐに作れるけど、全開で歌うっていうテンションにならない。振り絞って全開で歌うために自分の経験や思ってることを歌ってるっていうか、そういう表現方法。

-自分の歌とか声とか色んなものがあって、それを踏まえた上で一番いい表現方法というか。

S:そうそう。振り切れるやり方というか。

-あとSundayさんは自分の楽曲、曲自体を凄く大事にされているのかなと思っていて。

S:あぁ、そうね。何度も同じ曲リリースしたりで、必然的にそうなります。

-そうなんです。『琴平電鉄』もしゃかりきコロンブス。時代から2度目の録音ですし、『LOVESTORY』を始め、ワンダフルボーイズと天才バンドで同じ楽曲をやっていたりしますよね。

S:同じ曲を何度もリバイバルするっていうか、そのスタイルは凄く気に入ってまして。それをアリにしてくれてるのはレーベルオーナーの坂本君や奇妙君とかだったりするんだけど。fugacityの大野君とかも琴平電鉄をカバーしてくれたりして、自分でもセルフカバーするし。1回やったからもうやりませんっていうのは全然ないタイプです。

-まだSundayさんの楽曲の良さに比例してないと思うんですよ。認知度とか…。だったら楽曲がちゃんと昇華されるまでというか。


S:そう!知ってもらえるまで何度でも的な。だから『君が誰かの彼女になりくさっても』も大分前に出してるけど、もう1回出してもいいと思ってる。そこに何かひとつでもストーリーがあればずっと出し続けれる。『琴平電鉄』だったら去年、琴平電鉄がなくなりそうになったとかもあって再録したけど、そういうストーリーがあればいいと思う。いつまでやんねん!って思われるくらいやった方がいいかなって。




ミニアルバム『LOVELY LOVELY LOVESTORY』全曲紹介
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♪ LOVESTORY  

基本的には奇妙くんを思って作りました。奇妙くんに歌って欲しい曲を作りたいというか。一緒に住んでた時もあるから、ある日東京にひとりで向かった奇妙くんを思い出して作りました。



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  ♪And you don’t stop!!!  


もうこいつとは合わないなとか思って、喋らなくなったり、会わなくなった友達とかいるけど、けどそれぞれ今でも頑張って生きてるってだけで凄いな的な。そういう気持ちを何て言ったらいーのか考えてたらAnd you don’t stopとかかなぁって。ラッパーのKN-SUNに「And you don’t stopってほんまはどういう意味なん?」って聞いたら、「お前が思ってる事、それが答えや」って返ってきた…。で、作りました。

 


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  ♪ケガするくらいピースフル  


元々ワンダフルボーイズのライブで「ケガするくらいピースフルにやる」っていうスローガンがあって、それを曲にしてみたら、こんな風になった。サビが”エビィバディセイ ホー!”とかもういかがなもんやろなと自分でも思う(笑)。踏まえて凄い頑張ってる、ライブ中。


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  ♪琴平電鉄 ワンダフルボーイズver.  


レコーディングスタジオでエンジニアとして働いてる男の子が、香川から大阪に出てきて彼女と色々あったという話を聞いて。その場で作ってその日にレコーディングした。唯一自分の事ではない曲。他の曲は自分の事だから恥ずかしいとか、これちょっとダサくないかな?とか色々思いながらやるけど、人の事だから「ええ曲やな」って素直に思える。



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  ♪ロックライダー  


昔、一緒にミクスチャーのバンドをしてたメンバーに、今でも気持ちは同じバンドメンバーやで!ってちゃんと言える曲を作らないとならないって思った。失ったものとか出来なかった事とかを肯定すればする程、自分が進んでいく。あれはあれで良かったと言えたら、ずっと次に行き続けれる。


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  ♪sweet days  


バイト先の少し憧れていた女の先輩に連れて行かれたのがSUPER BUTTER DOGのライブで、その時のことを歌った曲。拗ねて帰ったけどね。俺ちゃうし、俺こんなん好きちゃうしって(笑)。





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